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曲目
1.歌劇「トロヴァトーレ」/朝の光が射してきた 2:37 |
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ヴェルディ/オペラ合唱曲集 カルロ・フランチ/ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団、合唱団 |
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LPでは1965年5月にキングからSLC1412として発売されその後ずっと廃盤になっていたもの。久々のオリジナルの形でCD復刻。カルロ・フランチは1927年にブエノス・アイレスで生まれたアルゼンチンの指揮者。ここで指揮を執っているローマ製チェチーリア音楽院でに学びヨーロッパの各地のオペラハウスで活躍し、1968年にはメトにもデビューしている。録音は意外に少なくこのディスクがデビュー盤の他はデル・モナコやドイテコムなどのリサイタル盤の伴奏指揮をしている程度だ。ただレーザーディスクやDVDなどの正規音源ではないディスクやライブものはかなり存在するようで現在もフランクフルト市立歌劇場などで指揮をとっているようだ。 この録音はデッカの中でもかなり評価の高いものらしく、この中のアイーダの「凱旋行進曲と舞踏音楽」は数々のコンピレーションアルバムに登場している。確かにかっちりとまとまったダイナミックな演奏でアバドが同趣向のCDを出しているがそちらよりははるかに面白い。ただ、今となってはいかにも録音が古すぎテープヒスが目立つのが残念だ。 しかし、オペラのしかもベルディの諸作の醍醐味を初めて感じさせてくれたのはこのディスクである。第1曲の『歌劇「トロヴァトーレ」/朝の光が射してきた 』から魅せられた。オペラというとアリア集が先にきてしまうが、ことヴェルディに限っては合唱が対等の位置づけにあると思う。不肖ながら学生時代合唱をたしなんだ小生としてはやはりこういうCDを聴くとその血が騒ぐのかもしれない。力強い全奏の中ピッコロとティンパニの掛け合いで始り、すぐにトライアングルが活躍しやがで鎚を打つ鐘の音とともに力強い合唱が始る。まさに鍛冶屋の合唱である。わずか2分半ほどの曲であるが既にヴェルディの管弦楽法のマジックに引き込まれてしまう。 このディスクでは普段あまり耳にすることのない「十字軍のロンバルディア人」、「レニーニャの戦い」や「アッティラ」などのオペラからの合唱曲も聴くことが出来る。これがまた、すばらしい旋律の宝庫で初めて耳にするメロディでもどこか懐かしく心の琴線に触れてついつい聞き惚れてしまう。当然イタリア語で歌われ理解できないとその真髄に触れることは難しいが、その点国内盤は歌詞対訳が付いているのでありがたい。 行け、我が思いよ、金の翼に乗って |
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