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ベートーヴェン/交響曲第3番編ホ長調Op.54「英雄」
ズデニェク・コシュラー
スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団

NAXOS 8.550010

P:Burlas

E:Soral

録音:1984/01

録音場所:スロヴァキア・フィルハーモニーコンサートホール**

演奏時間
交響曲第3番「英雄」
第1楽章
14:31
第2楽章
16:30
第3楽章
6:11
第4楽章
12:27
tatal
49:39
 NAXOS初期のディスク。原盤はゲルミダスである。初期の頃ナクソスはカタログを埋めるために他社の音源も使っていた例である。日本ではテイチクから発売されていたがその後海賊盤レーベルで結構流れた音源である。そして、このナクソス盤は当時日本ではファンダンゴ・レコード(この会社自体は札幌交響楽団などのCDを地元北海道で今でも発売しているようだ)から発売されていた。
別のモーツァルトのセレナードは日本コロムビアのプレスであったがこちらはオーストラリアのディスクトロニクス社のプレスとなっている。物によってあちこちにプレスを依頼していたようだ。
 演奏は極めて実直でオリジナルの編成と思われる少人数のオーケストラで演奏されている。だから響きが素朴で各楽器の音を明瞭に聞き分けることが出来る。楽器配置は現代的な第2ヴァイオリンを左側に配置したものでステレオ感は充分ある演奏だ。
 第1楽章は軽快なアレグロ・コンブリオで淡々とイン・テンポで進行していく。特に大きくテンポを揺らすこともなく提示部の繰り返しも無い。コーダのトランペットは現代的アレンジでの演奏。第2楽章も淡々と演奏される。一面では即物的でやや物足りなさを覚えるかもしれないが後半は徐々に盛り上がって来る。第3楽章からエンジンがかかり第4楽章は全開でがぜん面白くなる。ここぞとばかりにオーケストラをドライブし抑えめのテンポでじっくりと演奏していく。聴きどころはコーダに入る前で、ホルンとスタッカート気味に刻む弦の掛け合いが素晴らしく乗りに乗っている。後半が素晴らしいだけに前半の不調ぶりが残念でならない。
                                                            2005/03/22

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