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ザ・ワールド・オブ・ジェームズ・ボンド・アドヴェンチャー ローランド・シヨウ DERAM POCD-1945 録音1965 |
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曲目 1. ジェームズ・ボンドのテーマ 3:26 2. ダイアモンドは永遠に 2:48*** 3. 007は二度死ぬ 2:29** 4. 結婚式 3:00** 5. ゴールドフィンガー 2:37 6. ノックス砦作戦 5:37 7. 時限爆弾カウント・ダウン 3:44 8. プッシー・ガロワのフライング・サーカス 2:25 9. ロシアより愛をこめて 4:08 10. サンダーボール 2:55 11. ディスコ・ヴォランテ号 4:03** 12. ハンディ・ロケットで脱出 2:21** 13. カジノ・ロワイヤル 2:29** 14. 恋の面影 3:07** 15. レット・ザ・ラヴ・カム・スルー 3:05** 16. ジャンプ・アップ 2:17** 17. ドクター・ノオの幻惑 1:20 18. ツイスティング 2:52 19. ガール・トラブル 2:40 20. ミスター・キス・キス・バン・バン 2:22 21. 女王陛下の007 2:11*** 22. 007のテーマ 3:08 |
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このアルバムは1996年にコンピュレーションされたもので、3枚のアルバムの作品からセレクトされている。元来はPHASE4の録音なので音は良い。ベースは1965年に発売されたアルバムでそのサウンドはジョン・バリー並みの重厚なアレンジで楽しめる。小生もレコード時代に「GOシリーズ」で発売された音のを所有しており当時から気に入っていたアルバムだ。もっとも、そのLPは10曲しか収録されていなかったのでこのCDではじめてそのオリジナルの12曲と出会うことが出来た。ローランド・ショウはフランク・チャックスフィールド楽団のあれんじなんかもやっていたし、最近ではマントヴァーニ亡き後のマントヴァーニ楽団のアレンジにも参加しているようだ。「ソング・オブ・ノルウェー」1970や「美しき青きドナウ」1972などの音楽監督などもしている。 このアルバムの一番の聞き物は「007のテーマ」である。おなじみ「ジェームズ・ボンド」のテーマはモンティ・ノーマンの作曲であるがこちらはシリーズの大黒柱だったジョン・バリーの手になる作品だ。ティンパニと弦のユニゾンによって始められそこにトランペットがスタッカートでリズムを刻みトロンボーンが主題を高らかに歌い上げるアレンジは最高である。20チャンネルのマルチトラック録音が冴えてフェイド・インで始まりフェイドアウトで終わる構成も見事。ただ、個人的な感想ではオリジナルアルバム通りの構成で2IN1方式のアルバムで出してほしかった。アレンジとしても第1作が最高で2作はやや落ちるというか2作では「007は2度死ぬ」と「恋の面影」そして「レット・ザ・ラヴ・カム・スルー」にコーラスを入れてアルバムとしてのアレンジのバランスを崩しているからだ。べつにコーラスが嫌いという訳ではないが「ダイヤモンドは永遠に」や「ロシアより愛を込めて」はインストなのだから統一してほしかったのとせっかくの「PHASE4」の良さが生かされていないからだ。 このアルバムの特徴はいわゆるメインテーマだけの演奏物と違い劇中音楽までも含まれていることだ。そして、テーマ以外のモンティ・ノーマンの珍しい「ジャンプ・アップ」、ドクター・ノオの幻想」そして「ツイスティング」の3曲が含まれている。これらの曲を聴いているとモンティ・ノーマンは明らかにカリブ音楽のスコアだけに特化した作曲しか残していないのが分かって面白いし、それだけジョン・バリーがすばらしい仕事を残したというのもうなずける。 さて、コンピュレーション物の本アルバムだが出来るものならば「ローランド・ショウ・ワールド」ワールド的なセット物での発売でファンを喜ばしてほしい気がする。クラシックでは同じ物の再発を繰り返すDECCAだがことPOPSに関してはなぜかCD化には消極的な気がしてならないのは小生だけだろうか。 2005/12/19 |
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